DAW操作中に生じた『この機能なんだっけ?』とか、『どうやって使うんだっけ?』といった疑問の答えや、なにかと読みにくいマニュアルを簡単にまとめたものを、備忘として残します。
詳しい使い方のご紹介ではありませんが、ご自身の感覚で自由にプラグインを楽しみたい方のヒントになれば幸いです。
THINGS – TEXTURE
リバーブプラグイン【THINGS – TEXTURE】です。
リバーブ信号をグラニュラーで変化させることができます。
グラニュラー(グラニュラーシンセシス)は、元の音を細かい粒子に分解し、それを再構成して新たな音を作り出しています。
【THINGS – TEXTURE】の公式サイト『AudioThing』はこちら
各種パラメータ
MIX
ドライ(原音)とウェット(プラグインを通った音)のバランスを調整します。
BALANCE
グラニュラーとリバーブ効果のバランスを調整します。
PITCH
グラニュラーアルゴリズムのピッチを変更します。
MID / SIDE
ミッド&サイドモードの On/Off を切り替えます。On にすると、Mid 成分が減衰、Side 成分にのみグラニュラー効果がかかります。リバーブは常に Mid と Side の両方に適用されます。
DIFFUSION
両方の効果のフィードバックとサイズを増加させたり減少させたり……少々分かりにくいパラメータです。リバーブの密度変化と考えると分かりやすいかもしれません。
サブメニュー
ノブやスイッチなどの上にカーソルを合わせ、右クリックでサブメニューが表示されます。
Parameter Lock
ノブやスイッチをロックして設定を変えられないようにします。ロックすると、パラメータの横に鍵マークが付きます。他のプリセットを試したいときなどに便利です。
まとめてロックを外したりもできます。
EDIT VALUE
MIX と BALANCE ノブは、手動で数値を変更することもできます。【SHIFT + クリック】でもこの機能にアクセスできます。
簡単な使い方
パラメータが少なめなプラグインですので、難しいことを考えず、聴きながら調整していけば、おのずと良い効果を見つけることができます。
主にリバーブと、グラニュラーのツマミを動かし、変化した音を聴きながらパラメータを調整します。
PITCHを変化させても面白いです。
一通り調整し終わったら『MID / SIDE』 と『DIFFUSION』それぞれの On/Off を試してみます。
このプラグインの醍醐味はこの2つの On/Off だとは思いますが、片方だけ、もしくは「使わない」という選択肢もありだと思います。
ライセンス承認エラーについて
Mac環境で、インストールをしていざ使ってみようとしたとき、ライセンスがうまく承認されないことがありました。
サポートに問い合わせたところ
/Users/Shared/AudioThing/Licenses/
のフォルダを確認するようにとのことでした。
上記の箇所を確認してみると、フォルダが作られていない!?
そこで……
1. 手動で【共有】フォルダ内に【AudioThing】フォルダを作成
2. その中に【Licenses】とフォルダを作り
3. 別途ダウンロードした『ライセンスファイル』を【Licenses】フォルダに入れます。
4. DAW、プラグイン を立ち上げ、オフラインでの承認を選択。
5. 上画像のLoad License Fileから上記のライセンスファイルを選択
こうすることで無事ライセンスが承認されました。
わたしの感想
私はクラシック音楽の人間ですから、リバーブをグラニュラーで変化させるような発想があまりなく、【THINGS – TEXTURE】は、自分の楽曲にはそこまで使いどころが多くないプラグインでは?と思っていました。
しかし、電子的な音以外にも、サンプリングされたピアノやヴァイオリンに使うと面白い響きになったり、センドで送ったリバーブにうっすらとかけて、いつもと違うリバーブにしてみたりと、アイデア次第で面白い効果が期待できるプラグインでした。
ぜひ楽しんで、楽曲制作に役立ててみてください。
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作曲家/ピアノ講師
小林 樹(@hikarunoatorie)