楽譜から作れる作曲アプリ「Notion」を褒めたたえます!

「Notion」の使い心地がすごく気に入ったのと、このアプリがクラシック音楽を専門とされている音楽家向けの作曲、編曲ツールだと感じたので、ここでのお話に取り上げてみます。

PreSonusの「Notion」ページはこちら

我が家では、
楽譜製作ができる「Finale」
PCに演奏をさせる「Logic」
普段はこれらを使っておりますが、ここに新たに「Notion」が加わりました。

シンプルな楽譜作成ツール

Notion6

ちょうど先日、半額セールがあったので、この機会にiPhone、iPad、Mac版を一式そろえてみました。

クラシック音楽と「楽譜」はやはり切れない関係があります。そんな楽譜制作の最高峰はやはり Finale(現在 Finale26) ですが、高価であったり、操作が難しかったり、安価なバージョンは機能制限されていたり……あと結構なバグやらエラーやら(TωT)

そんな Finale を使う前に、この Notion でPCで行う楽譜制作の感じを掴んでおくのもいいかもしれません。

Notion 

  • Finale のような楽譜上の細かい設定はできない。
  • Logic のようなシーケンサーではない。

ですが、その中間に位置するようなシンプルさで、操作性はたいへん軽やかです。何より楽譜から入れるので、久しぶりに身体にあった作曲ツールに巡り会えました。

ファーストインプレッション

さわっていると「ああ、これね」と分かるような作業画面に加え、操作感がたいへん軽やかです。

iPadやPC、どちらか一つしっかり覚えてしまえば、他の端末でも使えてしまうシンプルさ!

以前「SingerSongWriter(現在のAbility)」を長いこと使っていたのですが Notion は SingerSongWriter のスコアモードを操っているような感覚がひじょうに楽しい。

付属の音源もなかなか良い音です。

正規のマニュアルは英語版しかないのと、アイコンを覚えるまでが少々大変?というところが気がかりですが、分かりにくいものではないです。

iPadの Notion とPCの Notion では手書きで楽譜が書けるので、私のような手書きの人にはとても良い。

特にipadでの手書きは認識もなかなか高く、ちょっと良いタッチペンを購入したおかげで、たいへん楽しく楽譜に向かうことができました。

クラシック音楽向き

クラシック専門の方にはとてもオススメなツールだと思います!

あくまで私の主観ではありますが、一般的なDAWは、基本的にポップスやロック、ダンスミュージックと言ったデジタル音楽に向けた作りが圧倒的に多く、基本的な打ち込み作業はピアノロールから行ないます。

けれども、私も含め、クラシック音楽の方、楽譜を扱う方にとっては、やはり五線紙と音符で考える方が簡単ではないでしょうか?

他のDAWの中に、スコア表示が備わっているものもありますが、使いにくかったり、フルスコアの表示ができなかったりします。

私も、 Logic で作業する時は作業効率を考え、スコア表示は確認程度に使い、編集はピアノロールでの作業になってしまってます。

Notion はこの基本作業が音符でのやりとりであるところが本当に良い。

もちろん他のDAWとの互換性もあり

MIDIMusicXMLに対応もしているので、他のDAWソフトからのインポートや、エクスポートも簡単です。

私の場合 Notion である程度、楽曲ができあがったら、Finale や Logic に移して作業をしています。

音がとても良いので、Notion だけでもしっかりした楽曲を完成させられますが、DAWならではの細かい設定や、楽譜制作はやはり本家に任せた方が簡単そうです。

この記事をお読みの方は既にご存知のことでしょうが、同社の StudioOne というDAWから、楽譜機能をセパレートして作り上げたものが Notion です。

本来の使い方は StudioOne で打ち込みをしてから Notion で楽譜を制作、または Notion で楽譜を作って StudioOne で仕上げをするといった流れのようです。

こんなことならメインで使うDAWも Notion と互換性のある StudioOne にしておけば良かったなぁとも思うところですが……

Logic のインターフェイスはかっこよくて気に入っているし、後々第2のDAWとして考えてみるのも悪くないと思っています。

iPhone、iPadアプリが優秀

この Notion は一つのデータをiPhone、iPad、PCで作業できるのです。すごい時代になったなぁと思います!

今まで iPhone では「タッチノーテーション」という手書きで楽譜が書けるアプリを使っていましたが、今ではすっかり Notion になりました。

残念ながらiphoneでは手書きができないのですが、出先でちょっと!という時は十分です。

実際の作業例

先ほども触れましたが、iPad の手書きが優秀なこと、その他の作業を iPad で手軽に行えるため、iPad と PC を行ったり来たりしています。

先日の新曲は、ピアノスケッチを Notion で進め、あらかた完成したら MusicXML に変換→ Finale へと進めています。

Logic へ移行する時は MIDI に変換しています。

StudioOne へなら、なんとそのまま送れます!

Finale へ移す場合、アーティキュレーションはともかく、スラーくらいは Notion 側で書いておいたほうが早かったなぁと反省(^^;;

Notion にはターン記号がないので、装飾音符で処理する必要があるようです。とは言え Finale に直した時に貼り付けすれば問題なさそうです。

残念な点

たいへん気に入っている Notion ですが、ほんの少し残念に感じたところも書いておきます。

MIDIキーボードの認識が良くない?

私が、あまりMIDIキーボードを使わない制作スタイルなので全然気になりませんが、多用される方は問題かもしれません!

Logic ではそんなことは起こりませんが、Finale ではよく反応しなくなる事がよくありますので、そんなものかなぁと思っているところですが……。

最近、認識の仕方がなんとなく理解できたので、別記事にてまとめてみました。こちらもご参考いただければ幸いです。

追記あり:2020/8/28 前半に細々と書いてしまいましたが、追記のやり方がいちばん簡単そうです。 私だけなのかもしれないのですが...

MusicXMLに変換する時の注意点

iPadやiPhoneでもMusicXML に変換できるはずなのですが、なぜか上手くいかないことがあります。インポートはやはりPCが安定でしょうか。

引き続き検証していこうと思います。

なにはともあれ、さらに楽しい作曲ライフが送れそうです。

当サイトのこと

本日も最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。

同じような内容で悩まれているユーザー様のためにも、引き続き当サイトのブログどで発信してまいります。

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2018.2.Tokyo.
作曲家/ピアノ講師
小林 樹(@hikarunoatorie)

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