Finaleの再生音量をグッと大きくしたい!音量が小さいときの対処法

Finaleの再生音量は小さいのか?というお話です。

事実、他のDAWと比べると小さいと思います。
長年諦めていましたが……

実はFinaleには音量に関する細かい設定があって、それらが直感的に探しにくい作りのせいもあり、初期設定では再生音量が小さくなっています。

最近Finaleの音量調整の仕組みを理解することができ、ずいぶん大きい音量になりました。
そんな訳で、音量が小さいときのチェック項目をこちらにまとめてみようと思います。

ベロシティに関する設定

ベロシティについて、いちおう簡単に説明します。

鍵盤を弾く(押す)強さを数値化したもので0〜127の設定ができます。「押す強さ」と言うよりは、「押す速さ」と言った方が、言葉的に正確ですが、とりあえず

「数値が大きくなると音も大きくなる」

というものです。

ベロシティの初期値を変更

まず、上段メニューのウィンドウから、プレイバックコントローラーを表示させましょう。

Macは画像のように開閉ボタンで展開します。

Windowsではスピーカーアイコンをクリックすると出てくる「プレイバック設定ダイアログボックス」と同じものです。

上画像のように、初期設定ではベロシティの初期値が「64」となっています。

これは、楽譜上にフォルテfやピアノpと言った強弱記号を置いていない時のベロシティが「64」で演奏されるという事です。

この「64」という数値、Finaleの強弱記号mpが「62」の設定になっているので、ほとんどメゾピアノで演奏されている事になります。

ですので、「100」くらいにすると手っ取り早く音量を大きくすることができます。

スケッチなど下書きをしている時は活用してますが、あくまで「初期値」なので、強弱記号を置いてしまうと途端に聞こえなくなることも!?

合わせて次の、発想記号設計を検討してみましょう。

発想記号設計にあるプレイバック設定

Finaleには最初から ffffpppp までの強弱記号が設定されていますが、これら強弱記号のベロシティ設定を変えてしまう方法です。

ツールから発想記号ツールを選び……

メインツールパレット

今回は発想記号を貼り付けるのではなく、設定を変更するだけなので、楽譜上どこでも良いのでダブルクリックします。

発想記号の選択が開いたら、変更したい発想記号を選び、編集をクリック。

変更したい発想記号を選び、編集をクリック

文字発想記号の設計が開きます。

プレイバックをクリック

画像の様にプレイバックをクリックすると下の画面になります。

ベロシティを選び、絶対値の数値を変更

ここは、発想記号にいろいろな設定を追加しようというセクションです。

ここでベロシティを変えていきます。とりあえずffを「120」としてみました。数値は0〜127の範囲で自由に変えられます。

おもしろいのはfよりpを大きく設定することもできてしまいます。PCならではですね〜。

実は、127以上の数値も入力できるのですが、仮に「2000」とか入力しても127のベロシティとなります。

少々偏見な考え方ではありますが、たいていの楽譜に使われている強弱記号はフォルテシモffからピアニッシモppまでの範囲です。

そこで、ff以上のベロシティを同じにしても良いのでは?という考え方です。

チャイコフスキーとかの後期ロマン派の楽譜でfppppがたま~に出てきますが……ほとんど見かけないと言う事で(^^;;

Finaleでfffffの音量差を区別する必要性があまりないようなら、設定を変えてしまってもいいのかなぁと思います。

Finale上で演奏させた時も、ある程度気持ち良く聴いていられるように、最初の設定は「複製」を使ってを取っておいたり、変更したライブラリを作っておいたり、そこは臨機応変にと言ったところでしょうか。

私の場合は、他のDAWに連携するためにmidiデータに書き出す場合が多々あって、最大値「127」にしてしまうと、他のDAWで開いた時に結局もとに戻したりと、手間が増えるかなぁと思い、ここはそのままにしています。

さて、以上2つのやり方を見てきましたが、実は次からが本題です。もっとしっかりと音量を増やす事ができます。

コラム:楽譜浄書専門家が考えるFinaleの再生音量

本題の前にちょっとコラムです。

何年も前のことです。私がFinaleを作曲に使い始めた頃から「音量が小さい問題」が気になっていましたので、当時、私よりもFinale経験が先輩の楽譜浄書をしている方に
「音量を上げたいのだけれど」
と聞いた時のお話を少し。

その方の回答は
「え?音量?音なんて鳴らなくても楽譜は作れるよ〜♪」

とは言ってもデモ音源とか作る時に音量が小さいのはちょっと……
「スピーカーのボリューム上げてもらえば良いじゃない♪」

私は絶句してしまいました。そもそもFinaleの性質上、楽譜制作をする人が扱うので、特に専門になればなるほど「音なんてちょっと確認できれば十分」で、音量は「PCや再生機器のボリュームを上げれば良いじゃん」という考えのようです。

確かに私も作曲する時は楽器なんて使わないし、よく訓練された音楽家は楽譜を見ただけで頭の中で音楽が再生できるようになります。Finaleはあくまでも楽譜制作ツールとして開発されてきていますから、音量という点においてあまり重要視されていない開発だったのかもしれません。

さて、本当に長いこと諦めていた「再生音量」ですが、他のDAWソフト、シンセサイザーやmidiの勉強をしていく過程で、Finaleでもしっかりした音量にする事ができました。

特に、次からお話しする方法でかなりの改善が期待できます。

ボリュームに関する設定

作曲や編曲、浄書でFinaleを使う場合、今回お話する項目を一度も開くことなく楽譜を完成させることができてしまうので、私自身「ああ~こういう設定でできてるのね~」ということを理解したのはごく最近のことです。

楽譜制作には必要ないことなので盲点でした。
分かってしまうと簡単です。マニュアル読めば理解できそうですし、他のDAWを触るようになって気づく事ができたのですが、私はここに到達するまでとっても辛かったものです。

ミキサー

よく似たものでスタジオ表示と混同してしまいますが、ミキサーの方です。

上段メニューのウィンドウからミキサーを選択

上段メニューからミキサーを選ぶと表示されます。

このミキサーでは、個々の楽器のボリュームバランスを取るために使用するのですが、ここに今回のテーマとなるマスターボリュームがあります。

ミキサーのいちばん右にあるマスターボリューム

このマスターボリュームを最大まで上げることをお勧めいたします!

Finaleはこのマスターボリュームのパワーが少ないので、私はいつも最大に設定するようにしています。

ちなみに、マスターボリュームの左に並んでいるのは、スタジオ表示と同じパートごとのボリュームフェーダーです。

私だけかも知れませんが、スタジオ表示を開くと、よく強制終了してしまうので、各パートのバランスはミキサーで行った方がPCに優しいかも知れません。パートのバランスを考えながらも、やはりなるべく大きめの設定にしています。

バンク/エフェクト

まず次の画像の様になっているか確認です。

プレイバックAudio Unitsを使用

必ず、上段メニューにあるMIDI/Audioメニューにある「プレイバックにAudio Unitsを使用」にチェックを入れて進めます。

WindowsはプレイバックにVSTを使用にチェックを入れます。

そうしたら、同じくMIDI/Audioメニューから
Mac: Audio Unitsバンク/エフェクト
Windows: VSTバンク/エフェクト

バンク/エフェクトを選択

を選択してください。

すると次の画像のものが開きます。

Audio Unitsセットアップ

ここが今回のいちばん重要な場所です。Finaleの音量設定における最下層に当たるのですが、ここの初期設定こそがFinaleの音量が小さい要因です。

Audio Unitsのボリュームフェーダー

画面右の方にあるボリュームスライダーを上げることで、内臓音源の音量が上げることができ、再生音量が大きくなる。という訳です。

まぁ上げ過ぎるのも良くないかと思いますが、100~120くらいはあってもいいと思います。

説明画像ではいちばん上だけ動かせる様になっていますが、楽器編成がたくさんある楽譜になるとスライダーが増えていきます。

ここまで、ミキサーとバンクエフェクトの再生音量アップするための設定を見てきました。

せっかくですのでバンクエフェクトの設定をもう少しご紹介します。

AriaPlayerのフェーダーについて

バンク/エフェクトの画面左の方、画像の箇所をクリックすると音源の設定画面が開きます。

Audio Unitsのアリアプレーヤー

ここは、音源の設定を直接変えられるところなので、Finaleで通常使われる音源以外のものを使用するときに開くのですが、特に通常の音源だけ使うのであれば、あまり気にしなくても良い箇所です。

デフォルトだと「AriaPlayer」が立ち上がり、ここにもフェーダーがありますが……

以前サポートに問い合わせたところ
音量調整は「AriaPlayer」ではなく「ミキサー」で設定した音量が「AriaPlayer」に適用される仕様です。
との回答でした。

おまけ

バンク/エフェクトの画面、中央と下の方にエフェクトという項目があります。

Audio Unitsのエフェクト

中央の「エフェクト」は音源個別に、下の方の「マスター・エフェクト」は音源全体にエフェクトがかけられるというものです。

知らなかったのですが、なんと他のDAWソフトと同様にプラグインを選ぶ事が出来るのです!

Audio Unitsでエフェクトを展開

画像は、無料のプラグイン「MCompressor」を立ち上げてみました。
プラグインにある「Out put」や「Gain」を上げると、もうFinaleとは思えない「音量注意レベル!」まで跳ね上げることができました。

もちろんコンプレッサーならコンプもかかります!

Finaleなので……プラグインで重くなって、フリーズや強制終了しても困るので、使わないに越した事はないですが、もしEQやコンプレッサーなどのプラグインをお持ちなら、ぜひ遊んでみてください!

他のDAWと違い、再生中にノブやフェーダーを動かせないのがFinaleらしい

スライダー、フェーダーの関係性について

それぞれのフェーダーやスライダーがどのような関係にあるか、画像にまとめてみます。

Audio Units、ミキサー、スタジオ表示のフェーダー関係

記事では分かりやすく説明するために「ミキサー」と「バンク/エフェクト」を別々に説明しましたが、それぞれのマスターボリュームは画像のように同じものです。

まとめ

最後に、まとめとしまして。

  1. プレイバックのベロシティ初期値を見直す。
  2. 合わせて発想記号も検討
  3. マスターボリュームは最大値に!
  4. 音源のボリュームもチェック!

「ミキサー」や「バンク/エフェクト」はサッと開けるようにショートカットキーを覚えてしまうのも良いですね。この辺りを見直すことで、Finaleの再生音量がグッと大きくなります。

おまけの項目をしなくとも「ミキサー」と「バンク/エフェクト」でかなり改善されますので、ぜひお試しくださいませ。

本日もありがとうございました。

当記事の詳しい操作方法やご質問がありましたら
コメントやメール等どうぞお気軽にお寄せください。
2019.6.Tokyo.

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